--ありんこDiary--Donaldのらくがき帳--


ICT機器活用サークル「ありんこ」のメンバーブログです。
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創立10周年記念行事ーバリアフリー映画会  2017/11/01(水)
独居老人Yさんの救急車  2017/10/15(日)
発展の礎となったIT講習会  2017/10/01(日)
Mさんの入会  2017/09/15(金)


創立10周年記念行事ーバリアフリー映画会

 
ありんこの活動が軌道に乗った平成20年初め、創立10周年記念行事をやろうとの声が高まった。
これまでご支援頂いた行政や、社会福祉協議会、ボランティアグループ、助成企業等の地域社会に
対して感謝の意を表すため、「社会的意義のある記念行事」をやろうと衆議一決した。
 一宮市で初めてのバリア フリー映画会を催し、一般市民を含む皆さんを無料招待することにした。

 早速推進委員会を設け、約半年間準備に費やした。同年11月ファッション デザインセンター
1階を会場に、約350名の方々にお出で頂いた。嬉しいことに立ち見席が出るほどの盛況だった。
 幸い当市の市民活動支援助成金が得られたが、不足分の約10万円捻出の為、
バザーを開いたり、寄付集めに奔走したのも懐かしい思い出である。
 巨大スクリーンの準備や投映、音声解説は外部の専門家にお願いした。道路での入場案内、
駐車場内整理、会場設営、受付、場内ガイド、司会、写真・ビデオ撮影等、様々な運営は全員で分担した。

 浅丘ルリ子主演「早咲きの花」を、視障者用シーンボイス(場面の音声解説)、聴覚障碍者用字幕付きで、
障がい者も高齢者も、一般人も、同じ映画を一緒に楽しむ事が出来た。
 日進市から来られた視障者グループの方々も、初めてのバリアフリー映画を楽しまれた。
「中途失明のため諦めていた映画を、家内と一緒に楽しめた。とても嬉しい!」と喜びの声を寄せて頂いた。
 上映前の会場では各ボラグループによるバザーや、盲導犬の紹介とデモ等が行われた。
上映後障碍者支援グループ間の交流ティーパーティは、様々な話題や情報交換で盛り上がった。
 
 来場者達のアンケー結果や、会員、関係者の感想等から、下記効果が感じられた
1.障碍や年齢を問わず、来場者も会員も、一緒に映画を楽しむことができた
2.ありんこの「感謝の気持ち」を感じ取って頂き、今後の活動への大きなPRとなった
3.会員の達成感と連帯感が得られた。また「やれば出来る」との自信と誇りが生まれた。
  通常1年間かかる準備を半年でやり遂げられたのは、皆が熱く燃えたお蔭である。
4.実際の入会や見学希望に結び付くには、期待が先行した様だ  
                                     以上
Date: 2017/11/01(水) No.38

独居老人Yさんの救急車

 
ある真夏日の夕刻、家内は留守だった。同じ組に住む独居老人Y氏の娘さんから電話があり、
「電話が通じない。心配なので、見てきて貰えないだろうか?」との依頼があった。
今まで何度かそんな依頼があり、当時民生委員だった家内がその都度対処していた。
小生もお二人に面識がある為OKし、「留守をされているか、眠っておられるのだろう」と、
気安く出かけた。

 玄関の鍵は開いていたが、返事が無い。開けて覗いて見ると、奥の間に寝姿が見える。
声がけにも返事が無いため、上がり込んだ。西日の差す蒸し暑い和室に扇風機も点けず、
横になっておられる。声を掛けても腕に触っても反応がなく、意識が無い様だ。
 柱に貼ってあった電話番号を頼りに、娘さんに連絡を取った。状況を伝え、至急お出で頂くように依頼した。併せて救急車出動の要否を相談した結果、小生から119番した。

 5分も経たない内に救急車と消防自動車が到着し、救急隊員7・8名が入って来られた。
氏名、概年齢、かかりつけ病院や、小生との関係、これまでの経緯等、判っていることを話した。
また娘さんの電話番号や、稲沢市からこちらに向かっている事も伝えた。
 
 搬入先D病院の担当医から、「第一発見者から直接話しを聞きたい」との強い要請が有り、
小生も付き添うことになった。事件性を疑われたのだろうか?
財布も携帯電話も手帳すら持たないまま、初めて救急車に乗せられて行った。
車中救急隊員と娘さんとの連絡が付き、生年月日や既往症等の細かい情報が判明した。
本人の意識も戻り、一安心だ。
担当医の質問に答えた後、救急待合室で娘さんの到着を待った。
 
1時間ほどして娘さんが入って来られ、Yさんの病状を聞かせて貰った。
脳梗塞の疑いのため今夜は入院し、明日いろいろ検査を受けるそうである。
「同組内の隣人同士、困ったときにはいつでもお声がけ下さい」と話し、
迎えに来てくれた家内の車で帰途に就いた。

 84歳の高齢ながら一人で暮らしておられるご本人の不便さ、心細さは察して余りあるが、
そんな父親を遠くから支えておられる娘さんも大変である。
仕事を持ちながら、何か有るたびに一時間掛けて飛んで来なければならない。さぞかしご心配だろう。
 「Y家を覗きに行く」位しかできないが、隣人として少しでもお役に立てば幸いである。
そして自分たちがいかに恵まれているかを痛感し、家族たちに感謝している。 
1週間後に娘さんからお礼の電話があり、無事退院されたとの事である。良かったな!
                                      以上
Date: 2017/10/15(日) No.37

発展の礎となったIT講習会

 
H12年森喜朗首相は、「IT革命」の国家戦略を打ち出した。
全ての人に基礎技能を修得して貰うため、パソコン初心者対象の「IT講習会」開催を指示した。
各都道府県市町村は国からの交付金を貰い、13年度から同講習会を開催することになった。

 これを聞き及んだ我々は、視障者も受講させて貰えるよう市へ要請する事にした。
しかし最初の窓口も判らず、腰の重いお役所相手の交渉は、大変な忍耐と苦労が必要だった。
担当課へ何度も通い、粘り強く交渉してくれたのがMさんである。
視障者対象コースは近隣市町村のどこにも開催例はなく、「果たしてやれるのか」、
「受講者が集まるのか」を担当課は危惧していた。

 ありんこはこれまで2年半にわたる学習支援実績を訴え、主任講師とサポーターの確保、
墨字・点字版及び音声版教材の開発・作成を約束した。
 また「声の広報」を聴かれている視障者を対象にアンケート調査し、
「開催するなら参加したい」との希望人数を把握した。それを基に当市在住の全視障者数から算出し、
「数十名の受講希望者(予想)がおられる」ことを訴えた。
 視障者コースがやっと了承され、ありんこで教材の開発・作成が始まった。
市側は会場の確保やネット環境の構築、教材PC(Windows XP)
及び視障者用ソフト類の購入等を引き受けてくれた。

 同講習会は平成13年12月に始まり、14年1月、3月、9月と計4回開催された。
主会場は思いやり会館3階会議室だった。受講者は公募で選ばれた視障者各5名で、
主講師の他受講者1人に各1名の視覚サポーターが付き、さらに晴眼のサブサポーター
計3〜4名がバックアップする手厚い体制だった。
 教材開発や毎回主講師を務めて頂いたKさんとその仲間に、今も感謝している。

 今振り返って見ると、IT講習会は大いにその後の「ありんこ発展の礎」となっている。
1.視障者IT講習会の実績が出来、市や社協からの社会的信用が高まった
2.IT講習会受講後の受け皿となり、入会者が増加した
  受講者計20名中、12名がその後入会された。
3.使用したPCやソフト、周辺機器類は市から社協に寄贈され、社協教材として
使わせて貰える様になった。現学習室の使用やネット環境の整備もそのお蔭である。
4.会員に達成感と自信が高まり、チームワークが強くなった。

「思い切って良かった!」と今も喜んでいる。
ご支援頂いた方々、有り難うございました。          
                                     以上
Date: 2017/10/01(日) No.36

Mさんの入会

 
Mさんが入会されたのは、ありんこ発足後間もない頃だった。社会福祉協議会(社協)からの最初の問い合わせには、「視覚の方以外を支援する自信がない」とお断りした。
半年後に再度の打診があり、「それでは、一緒に勉強しましょう!」と承諾した。平成12年の秋だった。

 
同氏の「PCを習いたい動機」が実に傑作である。これは入会され親しくなった後での打ち明け話である。
内緒(?)なので、他に漏らされないようお願いします。
 「終日自宅のベッドで天井を見ていると、体中の痛みに意識が集中してしまう。
思い切って昔よく通った競馬の場外馬券売り場まで出かけてみたが、車椅子で窓口まで
辿り着くのは至難の業だった。手助けしてくれた人から、インターネットでも馬券が買えると教えて貰い、
PCを覚える決心をした」とのことだ。やんぬるかな!
しかし、動機は何であろうと、夢を持つことは素晴らしい。どんな道であれ、壁にぶっつかった時、
好きな道なら頑張れるからである。
 

支援対象の障碍分野が広がり、活動に少し自信が付いた頃だった。
大口社協から自宅訪問による学習支援の依頼が届いた。
車椅子の中年女性がホームページ(HP)を作りたいとの要望で、Mさんが担当された。
もう一人は視覚のご夫婦で、音声PCの学習支援を小生が担当した。
Mさんは週1回の訪問支援を半年間続け、自宅花壇のHPがネットに上がった。
「今までひとりぼっちだったが、仲間が出来た!」、「昨日のオフ会は楽しかった!」との
喜びの声を頂いた。ご主人からは「家内の愚痴が少なくなり、有り難い!」と、ご夫婦から
感謝されたのは嬉しかった。
共に障碍者PC学習支援の楽しさとやり甲斐を味わった、最初の経験だった。


 以来17年、Mさんは今ありんこ代表として活躍されている。
福祉課や社協、ボラグループ等福祉の世界では、「知らない人はモグリ!」と言われる程の有名人である。
 志が高く且つ、実行力が有り、PC技術にも強い、リーダーとして頼もしい存在である。
反面筋の通らない話しには、どこまでも喰いついて行く気骨の人でもある。

 
H13年12月から始まった視障者対象のIT講習が開催できたのも、同氏のお陰であるが、
紙数も尽きたのでまた次の機会にご紹介する。
                          以上
Date: 2017/09/15(金) No.33

No.34 ヤスの徒然日記 URL 2017/09/16/17:46:41
ここに登場されたMさんをはじめ、ありんこの礎になられた方が多くおられ、ありんこの今日があることを感謝します。ASK20での感謝状ものです。ぜひそうしたいものです。

No.35 きくちん 2017/09/17/13:02:40
あなた動機が不純なんだわ〜
ってどっかの歌にありましたが、まさにそれですね。面白い。
競馬なんかより、面白いものを見つけられたわけだ。
ほんと、人生は面白いな。

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